「茶の味」
監督:石井克人
出演:浅野忠信、三浦友和、ガシュ−インたつや、手塚さとみ、中嶋朋子、寺島進、武田真治、などなど
音楽:リトルテンポ
メンツ見ただけでも(いちおう主演は子役の2人)おもしろそーなんだけど、コレが期待値を遥かに超えてすんばらしい映画だった。大満足。
監督、原作は「鮫肌男と桃尻女」「PARTY7」(僕はどちらも未観)などの石井克人さん。アンダーグラウンドな香りがぷんぷんしますが、ちっとも嫌らしくない。突き抜けてる。前2作は割とバイオレンスだったらしいですが、こちらは全編ほのぼのとした家庭もので監督曰くサザエさんみたいなのをめざしたらしいです。まぁサザエさんの空気っちゃぁそうですが、登場人物がみんなブっとんでます。変てこ映画です。でも好き勝手やっていながら、自己満に終わることなく144分と長めだけど全く飽きる事ありませんでした。ストーリーははっきりいってよくわからんのでストーリー派の人にはおすすめできませんが、何がそんなに良かったのかと思いおこせば、これはもうこの監督の感覚の鋭さなんだろうなと思います。全編にあふれているんです。最高にバカでラブリーでピースな空気が。それから映像がいい。栃木の田舎でロケされた風景がいいんです。桜とか青空、夕焼け、田んぼ、河原、曲り角、なんだろうな、いわゆる「綺麗」とかいうのとはちょっと違って、例えば世界遺産のような圧倒的な美で迫ってくる美しさとはまた異なる類いの美しさなんです。もっと、こう日常的にあるというかね、「嬉しい」とか「よろこび」って感じですかね。それこそお茶のように傍らにある喜び、みたいな。だからこの監督はちゃんとそういう事をわかっていて遊んでいるんだってわかるから、僕は嬉しいんです。オジイの贈り物んとこなんかグッときますし。どんなにバカな演出でも、軸はズレていない。それがこの人の感覚のすごさ。きっと好き嫌いあると思いますが、僕はこの感覚ジャストにハマりました。大好き。すばらしい。